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帰国してみて思ったこと、いろいろ書いてみます。

帰国後のひとりごと
準備中


旅行期間について
オレたちの旅行期間は409日でした。当初1年と決めていたのですが、1ヶ月半のオーバーです。世界一周航空券を利用したので、このくらいが限界でした。でもちょうどよい期間かもしれません。
出発前に、行きたいところをリストアップしていた場所はかなり行けました。でも旅をしていると、現地でいろいろ情報が入ってきます。すると、「ここも行きてぇ」「あそこも行っとく?」って感じで行きたい場所が増える一方です。すべてを行っていたら、それこそ1年2年じゃおさまりません。5年10年かかるのではないでしょうか。
もちろん、何十年かけてでも全部行くって人は、それでいいと思いますが、オレたちはそんな金も気合もなかったし、人生設計的にも無謀なのでそんなに行きませんでした。現実問題として、社会復帰しやすいのは半年〜1年くらいのようです。でも、個人的な思いとしては、もうちょっと行っていたかったなぁって思います。この腹八分目な満足感が、まだまだ行くぞっていうエネルギーになって、これからも頑張れるような気がします。


世界一周航空券について
世界一周航空券はどうなのかというと、結果オレたちは利用してよかったかなぁと思っています。でもメリット、デメリットはやはりあります。事前にルートを決めなくてはなりませんし、有効期限がありますので、「もうちょっとここ居たいなぁ」とか、 「ちょっと寄り道したいなぁ」なんてことができなくなる可能性があります。ですがその分、旅にメリハリとスピード感が出てきますので、「1年で帰ってくる!」って決めて旅する人は利用価値大かもしれません。最初から1年以上の長期で行くと決めている場合は不要だと思います。


お金について
お金は一体いくらかかったのか。結論から言うと2人で600〜650万程でした。世界一周航空券や保険、予防接種等、全てこみこみです。為替レートを高め(円安)に設定して計算していたため、多少高めの金額になっています。
相場よりかなり高いと思います。なぜかというと、オレらの旅は安全第一、楽ちん快適をモットーとしているからです。そして高くなった一番の要因は、物価の高いオセアニアとヨーロッパに長く滞在したことです。しかもオーストラリアは超インフレだったし、ヨーロッパinしたとき、1ユーロ≒170円だったし。まぁ旅のスタイルは人それぞれだし、行く場所も人それぞれなんで、なんとも言えませんが、もしオセアニア、ヨーロッパ滞在を、2ヶ月くらいアジアにまわしていたなら、かなり安く済んだことでしょう。しかしオレたちは今後ヨーロッパには2度と行かないつもりなんで(わからんけど)、人生という長い目で見れば、ヨーロッパ各国に安く行ったと言えるのではないでしょうか。
ちなみに世界一周航空券は2人で120万程度(19回乗った)、保険は2人で23万程度(延長したため高くなった)、予防接種は2人で20万程度(5種類+マラリア予防薬)です。
飛行機は1周券以外で12回乗りました。飯は物価の高い国では自炊が基本、物価の安い国ではローカルレストランです。
宿は、基本的に、物価の高い国ではドミやキャンプ場、物価の安い国では安宿の個室(オレドミ嫌い。パッカー失格?)でした。それ以外については、嫁が家計簿をつけてましたが、手書きで、各項目を集計するのがめんどくさいので集計してません。
予算を少しオーバーしました。でもオーストラリアにいるときは、1年ももたないと思ってましたが、なんとかいけるもんです。


後悔
この旅に出たこと自体に後悔は全くありません。逆に旅立たずに、悶々と仕事を続けていたらと思うと恐ろしい。旅立っていなかったら、きっと一生後悔したでしょう。っというわけで大満足な旅になったことは言うまでもありません。
っが、旅行中や旅を終えてみて、旅を振り返ってみたとき出てくる後悔は・・・英語です。
旅の間、英語をしっかり勉強すればよかった。「旅の会話集」的なものは一応持っていましたが、ほぼ使うことなく旅を終えました。基本中の基本だったため、特に使う必要がなかったわけです(スペイン語を一瞬使ったくらい)。しかし、せっかくいろいろな国へ行き、いろいろな国の人と、いろいろな話を出来たわけだから、英語がもっと話せたなら、もっと深いコミュニケーションがとれたと思います。「日常のいろいろな場面で使える英会話」的な本を持っていって、移動や暇な時に勉強すればよかったかなぁって。実際、日本ではあまり話題にもならないような、例えば宗教についての話とかを、相手に伝えるのに非常に苦労しました。今更ながら英語の勉強を始めようかと思っています。次回のために?フッフッフッ


英語の必要性
とはいえ、旅に英語が必須だとは思いません。そりゃぁしゃべれるに越したことはないですが、なんとかなるもんです。っというか、英語が通じない国も多いし。英語が通じない国や地域が、旅行期間中の半分以上を占めていましたが、なんとかなりました。言葉などなくても、自分がその場にいること自体が、意思疎通の手段になるからです。例えば、ホテルに行けば泊まりたいわけだし、飯屋に行けば何か食べたいわけだし、バス停に行けばどっか行きたいわけだし、スーパーに行けばなんか買いたいわけです。後はジャスチャーや雰囲気で通じるものです。 ですがもちろん、電話をしなければならないとき、トラブルにあったときなどは、やはりある程度話せた方がいいでしょう。例えば病院。旅行中3回行きましたが、自分の症状を伝えるのって、けっこう難しい。先生の話もちゃんと理解しなきゃまずいし。でも病院に行くと、専門用語も多くてよくわからんので、結局辞書使いました。まぁ辞書があればなんとかなるってことです。
最低限必要なのは、現地語でのこんにちは、ありがとう、さようなら、日本人です、くらいでは?これだけで相手との距離がぐっと縮まります。これも現地で教えてもらいましょう。


帰国後の仕事
長期旅行へ出る決断をするとき、一番不安なのは帰ってからの仕事という人も多いと思います。そこで、帰国後の就職活動について、実際のところどんな感じなのか。ちょろっと書いてみます。
現実
言わずもがな、この不景気の中での仕事探しは大変です。手に職があったり、前職に戻れたり、家業を継ぐ人は話が別かもしれませんが、現実は厳しいと言わざるを得ません。これを書いている今現在、失業率は過去最高、有効求人倍率は過去最低(だったような)とのことです。 オレの場合、活動開始から内定まで、2ヶ月半ほどでしたが、本当に運が良かったと思います。当初、半年以上かかるかなぁなんて思ってましたし、まったく仕事を選んでられなくなるかなぁと思ってましたが、なんとか決まりました。拾ってくれた会社に感謝です。
就職活動の進め方
実際にどんな就職活動をしたかというと・・・一般的な転職活動と同じです。具体的には
1)転職支援企業(リクルートエージェント、インテリジェンスなど)にネットにて登録(完全無料)し、履歴書や職務経歴書などを専用ページにUPします。

2)上記エージェントの担当者から連絡があり、後日面談したのち、毎日のように企業紹介がエージェントよりありますので、気になる企業や志望企業へ応募します。この紹介求人は、一般には公開されていないものです。
または、上記エージェントのホームページに出ている公開求人情報をチェックし、直接応募します。
または、各企業のホームページの採用情報をチェックし、直接応募します。

3)応募後、書類審査があり、通過したのち面接となります。エージェントいわく、書類の通過率は2009年上半期現在、平均15〜20%らしいです。退職後の離職期間が長いほど、書類は通りづらくなります。つまり長期旅行者は当然不利です。
4)面接で聞かれることは8割方同じなので、事前にある程度準備しておきます。各エージェントホームページに『面接でよく聞かれる質問』的なページがあります。それだけで受け答えがだいぶスムーズになりますので、事前準備は大切です。面接は1社あたり2回〜4回。

5)面接の中や内定後に正式な条件(給料その他)の提示があり、同意して正式な内定となります。


その他、前職にお願いして復職する、ハローワークにて紹介してもらう、友人知人親戚のコネに頼る、大型資格を狙う、会社を興す、旅人として生きていくなどなど、いろいろあると思いますが、いずれにせよ働き口が全くないわけではないので、あせらず、気合で探すしかないのではないでしょうか。全く仕事を選ばないというのであれば、すぐ決まるかもしれません。
面接について
面接にて聞かれることは、どこの会社もほとんど同じです。事前にある程度は準備できます。ですので、会社によってどこに力点を置いて話を進めるかは別として、一度覚えてしまえばさほど苦労しません。
そんな面接で一番苦労したのが、『志望動機』です。これは面接する会社分(書類審査で提出の場合もあります)用意する必要があります。ネットで会社の特色をひねり出し、自分のアピールポイントと結び付けるのが理想ですが、正直、自分で言っていて意味わからん志望動機も多々ありました。言いながら『オレ何言ってんだ?』なんて笑っちゃいそうになることも。。。これは難しい。なんとなく応募してみて、書類が通っちゃったけど、志望動機がなくて困ることもありました。これは自分で、よ〜く考えるしかないと思います。

ちなみに、面接にて旅行のこと(ブランク期間について)が話しに出てきますが、特に深く突っ込まれることもなく、前職での話が中心です。「前職で何をやっていて、それで今何ができるのか」的なことばかり聞かれます。学生時代の就職活動のような、突拍子もない質問はほとんどありませんでした。
長期での旅行を、思い切りの良さ等でのアピールはできても、やはり所詮は遊びだと思われて当然。大抵笑って、「すごいねぇ」とか言われて軽く話す程度。旅行業界など、旅が仕事に直結するような業界や職種であれば話は別ですが、それもごく一部だし、じゃあ実際この旅で自分が得たものと、それを今後に活かせるものってなんだろうって考えたとき、言葉に出来るものってなかなかないし、無理やり言葉にすると安っぽくなっちゃうので難しいです。この旅で得たものって・・・、思い出、出会い、友人、自由、気合、生命力・・・とか、実務で使えなさそうなものばかり。「日本の常識にとらわれない、ワールドワイドな視点!」とか言っても、例えば何だ?とか、自分でもよくわからんですしね。言葉にできる具体的なものがなければ、アピールポイントにはなかなかならないのではないでしょうか。オレの場合、この旅の経験は、何かを選択する場面や、物事の捉え方、考え方、解釈の仕方等々、少なからず今後の人生に影響があると思うし、それがよい方向へ進んでいってほしいとは思いますが、じゃぁ実際どのような場面で、どんな形で活かすことができるかと聞かれれば、???って感じだし、あえて言えば「生き方」って思うけど抽象的だし。結局アピールポイントとしては、ほぼ使いませんでした。
年齢について
長期旅行というブランクがある時点で当然不利ですが、やはり、年齢も高いほど不利なようです。募集が20代というものも結構ありましたし(オレアウト)、30歳程度までというものも多くありました(ギリギリセーフ)。また、帰国後のブランク期間も短い方が印象がよいとのことなので、帰国後は早めに活動した方がよいでしょう。 エージェントの担当者いわく、求人で多いのは30前後までというもののようです。年齢が高くなると、それだけで求人の数は減るらしいですし、やはりそれなりの何かがなくてはならないのかもしれません。とはいえ、全く求人がないわけではありませんし、選ばなければたくさんあります。
内定まで何社?
実際に何社くらい受けたのか。正確な数字ではないですが、応募したのが30社くらい、面接までいったのが8社くらいかと。思っていたより早く決まったし、志望度も高かったので、運がよかったとしか言いようがありません。感謝感謝です。 しかし面接でどこを見られているのか、ホントによくわからん。手ごたえのあった面接は落とされたり、全くダメだったと思ったら通ったり。現状の経済・雇用環境だと、相対評価ではなく、絶対評価の企業が多いと思うので、全員落としてもいいわけです。なんで全く手ごたえのなかったような面接が通ったのか謎。一度面接する側になってみたいものです。
総括
っとまぁ、大変なことも多いですが、当初からそれくらいの覚悟はあったわけだし、求人がないわけじゃないし、世界的にみれば失業率だって低いし、なんでもやる気になれば出来ると思います。そして、いろいろな国へ行って、いろいろな人たちと話して、いろいろな生活に触れると、こんな生き方もあるのか、こんなふうに生活している人もいるのかと、自分の中の価値観が広がるし、人生の選択肢も増えていくと思います。帰国後の仕事が不安だからという理由で出発に踏み切れないのは、非常にもったいない!旅で得られるものは、そんな小さなものじゃない!元気があれば何でもできる!元気があれば旅もできる!元気があれば仕事も探せる!ってことで、うりゃぁぁぁぁぁって感じで旅に出て、帰ったら、おりゃぁぁぁぁぁって感じで仕事を探しましょう。もちろん、元気で無事に帰ってくることが前提です。


今後について
もっといろんなところに行きたい気持ちは多々あるのですが、現実的にすぐに行くということはないでしょう。経済的な面もありますし、人生設計という面からもないと思います。もしかすると数百日という単位で旅に出るのは、定年後(体力あるか?)か、もしかするとないかもしれません。生きてるかわからんし・・・。 行くとしたら短期で行くのが現実的だと思うし、海外と同じくらい、日本でもいろんなところに行きたいと思っています。世界に出て、「オレ日本についてほとんど知らねぇなぁ」って改めて思ったんです。っというわけで、今後、日本も海外もまだまだ行くつもりです。